トゲの造形 [トゲの姿]
トゲの形態の話題です。それも日の出丸系のです。
なぜかというとトゲの一本一本が大きくて、観察しやすいのです。マミラリアなんかでは、とてもトゲの1本の観察は容易じゃないので、トゲの構造についてはよく見えません。日の出丸を眺めるたびに、そのトゲの造形の見事さに感嘆することしきりです。誰がこんなものを作ったのだろう?とつい考えてしまうのです。
実生の日の出丸の新しいとげの姿です。透明な先端部と赤い根元の組み合わせが、どこかすごいことをやっている感じがします。
こちらは別の実生苗ですが、トゲに横縞が入っています。なぜこんな形態をとるのか不明ですが、この縞々の構造により、刺さったものが抜けにくくなるのかもしれません。あるいはトゲの成長の年輪に相当するのかもしれません。
これは金鵄玉のトゲ部分の拡大です。新しいトゲがまさに緑味を帯びていて独特の美しさを見せています。
こちらは別の金鵄玉の苗ですが、やはり緑味を帯びた新トゲがキレイです。どういうメカニズムでこんな色彩が現れるのでしょうか。なぞはいっぱいありますね。
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妖艶な雰囲気 [トゲの姿]
新しいトゲの姿 [トゲの姿]
お化けトゲ [トゲの姿]
ときどき異常な大きさのトゲに遭遇することがあります。そんないくつかをご紹介します。
↑ 日の出丸の実生苗のひとつですが、もともとトゲが強いなと感じていたのです。新トゲがすごいことになりました。本体はせいぜい径3cmくらいです。本体の成長は遅く、なかなか大きくならず、トゲばかり進化する感じです。たぶんエネルギーの配分がトゲのほうに回っている異常な苗だと思います。異常な苗は途中でダメになる確率が高く、これまでも面白そうな苗がダメになっています。このまま大きく成長するか、期待したい苗です。
緋冠竜の実生です。右が普通の実生苗ですが、左の子がちょっと異常です。このまま成長するのか疑問です。しかし大きくなればまちがいなく強いトゲの緋冠竜になるでしょう。特別な親ではないのですが、遺伝子のいたずらでしょうね。
こちらは赤竜丸で、とくに異常ではないのです。ただ日の出丸に比べて、新トゲのときから強烈なトゲの生え方をするので思わず注目してしまいます。
だんだん本来のトゲに [トゲの姿]
その昔、東京で仕事をしていたとき、近くのホームセンターで日の出丸の小さな苗を買って、アパートのベランダで野ざらしで育てていました。日差しもあまり入らない環境だったため、枯れはしないもののひ弱なトゲがチョロチョロ出てくる感じでした。フェロなのに、可哀想なことです。東京の仕事を終えて、長野に戻ったときにこのひ弱な日の出丸を連れて来ました。それから2年余りハウスで栽培してきました。すこしずつ本来の姿を取り戻してはいます。
この苗に、ちょっと興味を覚えている理由があります。強刺の遺伝子を持つ日の出丸が、環境によりこんなひ弱なトゲサボテンになっちゃうのなら、いい環境においてあげれば、本来の遺伝子が発現してやがてみごとなトゲになるのだろうか?いいトゲの遺伝子を持っていただけではダメで、環境によりそうとう左右されてしまうのだろうか?この苗はどこまでいいトゲになるのだろうか?こんな興味です。
これが最新の姿ですが、新トゲが太くなってきたところです。下部に生えているトゲが東京時代のもので、いかにチョロチョロトゲだったかわかると思います。
別のアングルから撮影した苗です。本来の成長ペースを取り戻しつつあります。これからもっと太いトゲが出てくるのならば、豪刺を出させる環境があるということです。
下の画像は、おまけです。もともといい遺伝子を持っていそうな日の出丸の小苗です。この苗くらいにフェロらしく変化していくのでしょうか。
トゲが生まれてくる [トゲの姿]
新しく伸び始めるトゲ [トゲの姿]
気温が上がるころ、日の出丸はトゲを出し始めるようです。いっせいに新しいトゲが伸び始めました。
マニアックな見方ですが、トゲの出始めの姿はとても神秘的で美しいものです。(危ないだけだという意見もあります)とくに日の出丸はトゲが大きいこと、まばらに生えているので、トゲ観察にはもってこいのサボテンです。ついつい飽きずに画像を取ってしまいました。
画像の説明はとくにありません。神秘的で美しいなと感じた画像の陳列です。人に個性があるように、日の出丸にもそれぞれトゲの出始めの姿や色彩が異なることに気付きます。自然の行なうことはやはり不思議といわざるを得ません。
最後の画像は、ごく最近手に入れた日の出丸のもので、梱包材のカスがついています。まだ水やりをしていません。
赤城のトゲが動く [トゲの姿]
赤城というサボテン、たった1本しか栽培していないのに、ブログ記事は9件も書いていました。われながら苗ひとつを題材に、まあたくさんの文章を書いたものだなぁ・・・と感心しました。よほど赤城が好きな人なのでしょうね。もっとコレクションを増やしたいなと思っています。
そして10回目の赤城記事です。昨年11月30日の記事「しっかりトゲが動いてました」の続編になります。
トゲの束が垂直に伸びてくる間は、とてもきれいな赤色をしているのに、傘が開くようにトゲが横へ開く頃、色が褪せてしまいます。ちょっと残念。赤城というからには赤いトゲなのだろうと思っていたら、図鑑の写真も白いトゲでした。
神秘的なギムノの新トゲ [トゲの姿]
花の開く前の画像ですが、光琳玉が咲いています。せっかく花をつけているのですが、仕事があるため朝の姿しか見れません。残念。
でも今の季節、光琳玉や天平丸の成長期を迎えているようで、魅力満載の新トゲの姿を見せてくれます。フェロとはちがう独特な渋い色彩に、ちょっとはまっています。新トゲは当初黒いのですよね。不思議な色です。
光琳玉の花です。一時期、頂上付近のトゲがすくないなぁ・・・と見ていたのですがつぼみと共にトゲが垂直に立つように出てきました。やっぱり、いいな、光琳玉は。
こちらは別の株。同時に花をつけました。やはり新トゲも盛んに出しています。
上の苗の新トゲの拡大図。なぜか新しいトゲは太いです。そして硬化していくにつれて、細くなり黒味が抜けて渋い灰色の色彩に変化します。
こちらも光琳玉だったはず。黒の混じった新トゲの色合い、好きな人間には(ま自分のことですが)たまりませんね。
こちらは天平丸。新しいトゲが太いのは、フェロと同じ。色彩のちがう境界線があるところも似ています。トゲの成長メカニズムはいつか解明されるのでしょうか。