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酸いも甘いも噛分けて [栽培]

サボテンを育てていると、必ずしも思い通りには成長しないですね。むろん栽培技術の未熟さ、栽培している環境などのせいもあります。また原因不明のままなんだかよくわからないというのもあります。

トゲモノを育てているとトゲ落ちが起きて、ガックリします。また、あれほど美しかった赤トゲが、見るも無残にすすけてしまったりします。なんだか完全無欠の苗だったはずが、一気に傷モノになるというか、世の現実の厳しさに触れるというか・・・兜のアレオーレが黄ばんできたりするのも、けっこう心にこたえますね。

こうして厳しい現実を突き抜けてなおも栽培を続けると、元気のなかったサボテンの血色がふたたびよくなり(緑になるわけですが)、新トゲが出たりします。この元気になった姿を見ると、その気分はまたなんとも言えません。

いつも思い出す言葉があります。サボテン界の巨匠ともいえる村主康瑞さんの著書に出てきます。

『種子をまいて愛培し、成球になった年月は貴重であり、そこに喜びや楽しみ、時には苦しみもあるでしょう。さまざまな経緯を得て、"自分が創ったサボテン"となった時がサボテン愛培家の喜悦ともいえましょう。』

村主康瑞著『サボテン -故郷と栽培-』いしずえ社 p.69

 

はじめて読んだときは、ずいぶん思い入れの強い言い方だなと奇異に感じたものですが、いまはとてもよくわかります。そのとおりなのです。酸いも甘いも噛分けたあとの言葉なんですね。

 ところでこの本は絶版となったらしく、いまAmazonで見てみたらなんと23,000円くらいの値がついていました。






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